公冶長第五０５｜或るひと曰わく、雍や、仁にして佞ならず

或（ある）ひと曰（いわ）く、雍（よう）や、仁（じん）にして佞（ねい）ならず。

子（し）曰（いわ）く、焉（いずく）んぞ佞（ねい）を用（もち）いん。

人（ひと）を禦（ふせ）ぐに口給（こうきゅう）を以（もっ）てすれば、屢（しばしば）人（ひと）に憎（にく）まる。

其（そ）の仁（じん）なるを知（し）らず、焉（いずく）んぞ佞（ねい）を用（もち）いん。

ある人が言った「雍（よう）は仁者だが口下手だ。」

先生が言われた「口下手など、どうでもよい。

人を説得するのに口先だけの人は、大抵愛想をつかされる。

仁者であるかどうかは知らないが、口下手は問題ではない。」

• 雍：孔子の弟子、孔門十哲の一人。徳行の優れた人物
• 佞：口達者
• 禦ぐ：説き伏せる、説得する
• 口給：口数の多い